2023年1月19日
先日、ある79歳の男性患者様からある相談を受けました。
その方は、昨年の10月に白内障手術を当院で受けられました。術後視力も良好で、その日も問題なく、良く見えるようになったと喜んでおられました。診察も終わり、ではまた3ヶ月後にお待ちしてますとお声をかけ、患者様も立ち上がって帰ろうとしておられましたが、また戻ってこられ席に座り、一枚のカードを私の前に出されました。
そして私に.「角膜移植のドナーカードなんですが、私のような年寄りではもう無理でしょうか?持ってても意味ないのでしょうか?」とお尋ねになりました。
「いえ、角膜は150年保つと言いますので、年齢ではありません。持っていてもらって大丈夫ですよ。」患者様の顔が安心したように明るくなり、本当に喜んでおられるのがわかりました。
そこで、「凄く尊い事ですね。私達からも感謝致します」と、お話したところ、以前、息子さんが角膜を頂いた事があり、その恩返しの意味もあり、カードを持っておられると話してくださいました。
心が温かくなりました。人の良い行いは繋がっていくものだと改めて教えて頂きました。
手術も綺麗にできており、出来ましたら、いつの日かどなたかに引き継がれるその日まで、今後もご縁があり続ければと思いました。