2023年2月20日
今日、先日口コミをいただいた患者様が来院され、「どうも2、3日前に反対眼に後部硝子体剥離が起こったようです」と告げられました。
後部硝子体剥離とは、眼球の芯としてゼリー状の塊として、目の中の網膜や視神経などに張り付くように存在している硝子体という組織が、加齢に伴い網膜から剥がれることをいい、50歳以降で自然に起こり、飛蚊症や網膜剥離の原因になります。
この患者さんの場合、実際、前回いらしたときのOCTと今回のOCTを比較すると、確かに後部硝子体剥離が起こっていました。
患者様は、後部硝子体剥離の起こった時の症状を詳細にご自身で語りながら、ご自身で今日のOCTを見ながら、私の説明を待たずご自身で、「やはり後部硝子体剥離が起こってますね)」と言われていました。私は、「もう後部硝子体剥離の専門家だね.」と冗談を言いながら、患者様と大笑いしてました。
これぐらい患者さま皆様が自分の状態や疾患を理解してくれれば、こんな良い事はないなと思いましたが、現実はそうはいきません。
この方は、前回、白内手術後しばらくして、突如起こった飛蚊症に不安のあまり、夕方に泣きながらやってこられました。診療も終わっていたのでゆっくりと時間をかけ、詳細に病状について説明する事が出来た患者様です。
これぐらい皆さんに時間をかけて説明ができれば、多くの患者様もこのような感じになってくれるのだなと思いましたし、いつもはそうできていない自分を反省もしました。
時間がないから無理だと諦める事なく、ビデオなどの色々な資材を駆使して、皆さんがこの患者様のように理解してもらえるよう、今後もスタッフ一同協力して取り組んでいきたいと思います。
編著 さいたま市のくらかず眼科 院長 倉員敏明